片づけたい。でも、どこから手をつけたらいいか分からない。
よくいただく質問です。
一度やってみたけれど、途中でやめてしまった。
そういう方も多いです。
結論から書きます。条件は2つです。
- 片づける物は、自分の物
- 片づける場所は、引き出し1つ、棚1つくらいに小さく区切る
一人で始めるなら、これが一番うまくいきます。
なぜこの2つなのか、順番に書いていきます。
もともとは「溜めてから、一気に」でした
今は片づけのお手伝いをしていますが、もともとは片づけられない主婦でした。
学生のころからそうでした。
学習机の上も、脱いだ服も、散らかったまま放っておく。
そして目も当てられない状態になってから、まとめて一気に片づける。
ずっと、このやり方でした。
でも、これで間に合っていたのです。
自分の物しかなく、量も少なかったからです。
結婚して夫婦2人だったころも、同じでした。
広い新築で物も少なかったので、まとめて片づければ、すぐ元に戻りました。
回らなくなったのは、子どもが生まれてから
変わったのは、初めての子どもが生まれてからでした。
常に寝不足で、しかも必死になりすぎて、家事が回らなくなりました。
「溜めてから、一気に」が、もう追いつきません。
- 床の上に、いつも物が置いてある
- 置いてある物に、戻す場所がない
- そもそも物が多い
- 使ったら元に戻す、という習慣が自分になかった
片づけたくなかったわけではありません。
やろうとして、進まなかったのです。
今になって思うと、物が少ないうちは、溜めてから一気にやるやり方でも間に合っていました。
物が増えて、人が増えて、自分の時間がなくなった時点で、崩れたのだと思います。
そのまま11年ためて、そこから6年かけて片づけました。
家族の物からは、始められません
進まなかった理由は、やる気ではありませんでした。
家族の物は、自分では決められないからです。
同じ家に住んでいても、何を大事にしているかは一人ずつ違います。
家族だから同じ、ということはありません。
私がただの空き箱だと思う物が、その人には取っておきたい物かもしれない。
実際、私は箱を捨てられない人でした。
だから、家族の物を自分の基準で減らすことはできません。
リビングから始めようとすると、たいていこうなります。
- これは捨てていいのか分からない
- 本人に聞くと、嫌がられる
- しかたなく置いておく
- 床の物が減らない
- 「やっぱり無理だ」と思って終わる
私も同じことをしました。
やる気がある人でも、ここで止まります。
場所の選び方で止まっているので、何度やり直しても同じところで止まるのです。
条件① 自分の物から
反対に、自分の物なら、全部自分で決められます。
- 人に聞かなくていい
- 嫌がられない
- 決めた瞬間に、その場で動ける
家族の物に手を出すと、そこで一度止まります。
自分の物なら、止まりません。
条件② 小さく区切る
もうひとつが、広さです。
一人で始めるときは、引き出し1つ、棚1つ。
これくらい小さく区切ってください。
理由は、終わりがあるからです。
引き出し1つなら、中身は決まっています。
出して、分けて、戻せば終わりです。「終わった」と自分で分かります。
部屋全体から始めると、終わりが見えません。
途中で力が尽きて、出した物が床に残ります。
片づける前より物が散らかって、途中やめになってしまう。
私もそうでした。
「まず床の上から」と書いてある記事もあります
片づけの記事を読んでいると、「まず床の上の物をなくす」と書いてあるものもあります。
効果は、たしかにこちらのほうが大きいです。
床が見えると、部屋に入った瞬間に分かるので、嬉しくて次もやりたくなります。
ただ、床の上は難しいのです。
床に置いてある物は、行き先が決まっていない物の集まりです。
ひとつずつ「これはどこに置くか」を決めないと片づきません。その判断が、慣れていないと重いのです。
ですから床全部をいっぺんにやるのは、片づけに慣れた方か、誰かと一緒にやるときが向いています。
ただ、床からやりたい場合は、自分で区切ってしまえばよいのです。
「床全部」ではなく、「机の周りだけ」「ソファの前だけ」。
これなら終わりが見えるので、一人でも進みます。
大事なのは引き出しかどうかではなく、終わりが見える大きさに区切ることです。
条件②は、そういう意味です。
私はキッチンからでした
私が最初にやったのは、キッチンです。
ここだけ、先に書いた条件から外れています。
引き出し1つではなく、キッチン全体をやりました。
ただ、一人でやったわけではありません。 講座に参加したからできたことです。
- 分からないところを、その場で質問できた
- 終わるまで伴走してもらえた
- 全3回なので、期限が決まっていた
この3つがあると、大きいところでも進みます。
一人のときは、この3つが全部ありません。だから引き出し1つから、になるのです。
ひとつだけ、一人でも真似できるものがあります。期限を決めることです。
「今週の土曜日まで」と自分で決めるだけで、ずいぶん違います。
講座を選んだ理由は、正直に言うと「キッチンの片づけ講座を見つけたから」。
それだけでした。
生まれて初めて、自分のためにお金を出して申し込んだ講座です。
あとになって気づいたのですが、当時のキッチンは私しか使っていませんでした。
つまり、中にある物は全部、私が決められる物でした。
たまたま、正解を引いていたのです。
逆に言うと、キッチンを家族みんなで使っているお家なら、キッチンは最初に向きません。
場所の名前ではなく、**「誰の物が入っているか」**で選んでください。
1回目は、物をひとつも触りませんでした
全3回の講座でした。
1回目は、棚も開けませんでした。
やったのは、どんな暮らしがしたいかを考えることでした。
物はやらないのかと思いました。
でもやってみたら、自分の頭の中がぐちゃぐちゃだということが分かりました。
どんな暮らしがしたいのか、自分が何が好きなのかも、答えられなかったのです。
物より先に頭を片づける回がある理由は、ここにあります。
何を残すかは、どう暮らしたいかが決まっていないと決められないからです。
そして、キッチンが終わりました
変わったのは、気持ちだけではありませんでした。
- 歩く歩数が減りました。 毎日の台所仕事で、行ったり来たりしなくなりました
- 探さなくなりました。 いつも使う物を、すぐ出して、すぐ戻せます
- ひと目で、何があるか分かるようになりました
- 掃除しやすくなりました
全部あわせて、時短です。
最後の「掃除しやすい」は、私にとって一番大事でした。
私は掃除が嫌いです。
だから、すぐできる状態にしておかないと、やりません。
苦手なことは、気合いでは続きません。
すぐできるようにしておく。 片づけでやっているのは、これです。
自分でもできたんだ、と思えた最初の一枚です。
<!-- ここに、キッチンのビフォーアフターの写真を入れられます(入れなくても大丈夫です) -->自分の場所が片づくと、家族が動くこともあります
自分の物を片づけ続けていたら、ある日夫が、夫自身の物を片づけ始めました。
驚きました。何も言っていなかったからです。
夫も、私の物には手をつけませんでした。自分の物からでした。
もちろん、動かないご家庭もあると思います。
家族が動いたら、おまけです。
動かなくても、自分の場所は片づいています。
片づけ続けた先で、最後にはその家を売りました。その話は片づけ続けたから、家を手放せましたに書いています。
今日することは、ひとつだけ
片づけなくていいです。
場所を決めるだけで、今日は終わりです。
- 家の中で、自分の物だけが入っている引き出しか棚を探す
- そのうち一番小さいものを1つ選ぶ
- そこを「最初の場所」に決める
明日、その引き出しを開けてください。
引き出しが決まったら
場所が決まったら、次にやるのは物を出すことではありません。
考えることがあります。
- どんな暮らしがしたい?
- 何が好き?
- 何が一番大切?
ここが決まると、残す物が決まります。
私が講座の1回目にやったのは、まさにこれでした。
物を触る前に、この問いだったのです。
順番は、こうです。
- 場所を決める
- どう暮らしたいかを考える
- それから、物を出す
物から始めると、一つずつ迷って止まります。
「いつか使うかも」「もらったものだし」で、手が動かなくなります。
この「手放せない気持ち」のほうは、別の記事に書きます。
私も、片づけのお手伝いをしていて、今も捨てられない物があります。
気持ちで手放せない物があるのは、片づけが下手だからではありません。
決めてあるから、選べる。
だから、物より先に問いなのです。
この問いの立て方も、あらためて記事にします。
まずは、引き出し1つから。
場所がひとつ決まっていれば、もう始まっています。
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