モンテッソーリ

自閉症児にも効果的!モンテッソーリ教育とは

モンテッソーリを知っている方は多いと思います。

でもモンテッソーリ教育が知的障害児の教育から始まったということは知っていましたか?

わが家の息子も重度の知的障害がありモンテッソーリに出会ったのですが、知れば知るほどモンテッソーリの教育法に共感してしまいました。

障害児でもそうでなくても、関係なく応用していける教育法だと思っているので、モンテッソーリについて語ります。

モンテッソーリ教育とは

イタリアのローマで医師として働いていたマリア・モンテッソーリによって考案された教育法。

今では幼稚園や保育園でも取り入れられるなど、幼児教育として急速に広まっていますが、実は精神病院で働くモンテッソーリが「知的障害児に感覚教育を施す」というところから始まった教育法なのです。

モンテッソーリの教育によって知的水準を上げるという効果をみせ、のちに今の教育法へと確立されていきました。

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敏感期

敏感期という言葉を聞いたことはありますか?

子どもの、ある一定の時期に見られるのですが、知っているのと知らないのとでは育児をしていく上で子どもの行動の捉え方が全然変わってきます。

敏感期に沿って子どもをサポートしていくと、ぐんぐん成長スピードがアップします。

敏感期とは…自分で成長する力

モンテッソーリ教育では自然から与えられるその時期その時期の課題をやり遂げるこどもの強い生命力に着目しました。

幼児期に特に現れる「自分で成長する」この力。

その特別な力を教育に利用することで親もこどもも負担なく色々な力を吸収・学習していきます。

 

この「こどもが自分で成長しよう」と何か能力を獲得するために、環境中の特定の要素に対して、その感受性が敏感になる一定期間のことを敏感期と呼んでいます。

 

吸収する心と秩序感

吸収する心

3歳ごろまでのこどもには「吸収する心」という特別な精神形態があります。

人間が3歳までに得る知識は大人がその後60年間、一生懸命努力して獲得する量に等しいと言われるそうですが、こども達はこの特別な心の在り方によって積極的に能動的に吸収していく力を持っているのです。

こどもは周りの大人が驚くスピードでたくさんの能力を獲得していきます。

興味のあるもの、必要なものは効率よく全て吸収してしまうこの時期。

3歳ごろまでを大切に穏やかな環境の中で育ってきた人はその雰囲気を持ち続けるのだそう。

脳の中でたくさんの神経回路がつくられるのもこの時期です。

そのネットワークはこども達の見るもの、聞くもの、触れるもの全てを吸収してつくられます。

ですから、この時期の触れるもの、環境がとても大切だと言われています。

 

秩序感

3歳ごろまでのこどもを育てる中で特に知っておきたいこの「秩序感」

この頃のこどもは秩序への特別な感受性を持っています。大人はついついこどもの秩序感を無視してしまいがちですが、それを大人が知っているだけでイヤイヤ期もおおらかに見守ってあげられることが多いです。

 

秩序感は「外界」「体内」「精神」と3つの性質において認められ、生まれてすぐから2~3歳をピークにだんだんと消えていきます。

外界の秩序感…

順序・所有物・習慣・約束などにおいて「いつもと同じ」がこどもにとって安心できるのです。
いつもと同じ順番、いつもと同じもの…。
こどもはその秩序を守り、秩序を手がかりとして自分がどう動くべきか理解を深めていきます。
環境の中の色々な物事と自分、その関係を知り、外界でどうあるべきかを模索していくのです。

 

体内の秩序感…

筋肉感覚・筋肉記憶に関連しています。
外界の秩序感がこの世界でどう動けば良いか知るための羅針盤だとしたら、体内の秩序感はどう動けば良いか見当をつける筋肉の感覚。動きのメカニズムを理解するとそれが筋肉記憶となりいつでもその動きを再生できるようになります。
3歳以降になるとこどもは意識して「動き方」を覚えていきます。
意識して行った運動は再生が自由で、自分の体を自由自在に操る土台となっていきます。

 

精神の秩序感…

色々なものを何でも吸収していく3歳頃までに、たくさんの情報が入ってくるため、その情報をひとつひとつ特徴に従って区別をしていきます。
違いを区別し、集合・分類させ自分の精神を秩序立てているのです。

 

覚えておきたい敏感期

  • 感覚の敏感期…「感覚教育」
  • 運動の敏感期…「日常生活の練習」
  • 言語の敏感期…「言語教育」
  • 数の敏感期…「算数教育」

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環境から学ぶ教育

モンテッソーリ教育では下図のように捉えていきます。

日常の練習

日常でのあらゆる練習です。

洗濯や料理などのお手伝い、自分の身の回りのこと、礼儀やマナーなど。

生活をする上で遊びながらも色々な動きを身に付けていきます。

指先の感覚もたくさん使っていきますが、特別な教具がなくても日常の中で十分対応できます。

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感覚教育

モンテッソーリ教育にはたくさんの教具があり、どれも形、大きさ、手触りや重さ、材質にまでとことんこだわり、こども達の繊細なひとつひとつの感覚をやわらかく刺激していけるよう配慮されています。

五感をそれぞれ独立させて刺激し、その概念を体験させるという感覚教育。

感覚教育を通して五感を磨いていくと、こどもは自らの感覚を活かしてよりよく環境を知ることができるのです。

教具ひとつひとつにねらいがあるのです。

言語教育

モンテッソーリの言語教育は「聞く」から始まり「書く」、そして「読む」へ。

思考力の基礎は言語教育とも言われています。

赤ちゃんがお腹にいるときから言葉を「聞く」という言語教育が始まり、日常生活の中で十分に腕や手、指先の筋肉を使い、準備が整うと「書く」という敏感期がやってきます。

このことから言語教育は日常生活の練習や感覚教育が基盤となっていると言われています。

まずは「書く」から始まるモンテッソーリの言語教育ですが、何度も文字をなぞったり書いたりすることで文字の形や筆順を自然と身に付け、「書く」から「読む」へとつながっていくのです。

算数教育

秩序を好む2歳ごろになると興味を持ち始める「数の世界」

モンテッソーリ教育における「算数教育」はこどもの主体性を基盤に数の感覚や概念を身に付け、それをもとに計算へとつなげていきます。

こども達の日常には秩序や、集合、分配などたくさんの数を体感できる活動が溢れています。

こうした活動から数の世界が広がっていくため、算数教育はそれまでの日常生活の練習と感覚教育が基盤となっていると言われています。

 

モンテッソーリの算数教育では具体的に捉えることのできる「数量」から数を読む「数詞(数唱)」、数を書き表す「数字」へと進んでいきますが、この3つが一致して初めて数の概念を身に付けたと判断します。

文化教育

言葉・数以外の知性教育を文化教育と呼び、文化教育では宇宙にある全てのものを伝えていく分野です。

生物や地理・歴史・音楽・美術など幅広く、こどもの「なぜ?」にわかりやすく答えてあげることが大切です。

なんにでも興味を持ち、吸収するこの時期、あいまいな答えをせず、じっくりと正確な知識を伝えていきたいものですね。

文化教育では自分の周りから世界、地球、宇宙にまで関心を広げて豊かな人間性を培っていきます。

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まとめ

モンテッソーリ教育ではこどもが持って生まれた強い生命力を大切にし、好奇心旺盛でなんでも吸収できる時期にその興味に沿って適切な環境を整えることで親子ともに負担なく、効率よく能力を身に付けていく教育法です。

日常生活の練習と感覚教育を基礎として言語教育と算数教育で論理性・思考力を身に付け、文化教育で人間性を培い社会性を身に付けていきます。

その時期その時期特有のこどもの「敏感期」に寄り添うことでこどもは水を得た魚のように自分で育っていってくれるのでこれを上手く活用しないともったいないですよね。

すぐに去ってしまう「敏感期」を知っているだけでも、今はこんな時期なのね、長く続くものではないなと判断でき、穏やかに見守ってあげることができます。

なによりこどもの気持ちに沿っているので、こどもはのびのび楽しみ、一気に吸収していきます。

その活動のひとつひとつを自分で選択し、やり遂げるという経験を積み重ねていくので「主体的に学ぶ」ことにもつながり自立を促します。

そんな優しさに溢れるモンテッソーリですが、ちゃんとした教具を揃えないとできないの??と思いますよね。

教具はモンテッソーリのものでなくても、家庭で手作りできるもの、代用できるものが多くあります。

 

○ここのおもちゃは「おうちモンテ」にもってこい。すっごくおすすめです。

≫木のおもちゃと子ども家具のなかよしライブラリー

家庭で作るのは大変…でも今は代用できそうなおもちゃも多く販売されていますし、モンテッソーリ園やこどもの家に通わせるという選択肢もあります。

障害のある子の教育法としても家庭で取り入れやすく、インターネット上や書籍など情報も多いので理論を理解しておくだけでも子育てのヒントになることがいっぱいです。

特に知的障害のある子は発達がゆっくりな分、敏感期のやってくる時期が長く続くと思ってください。

自閉症児のこだわりについても、この秩序感の理論を知っていれば、なるほど!と納得できます。

 

家庭ではまず、その考え方や関わり方を参考に楽しくモンテッソーリを取り入れてみてくださいね。

 

「集中すれば子どもは伸びる!モンテッソーリ園」
とても写真が多くパラパラとすぐに読み終えられます。モンテッソーリ園の一日の流れの紹介や、実際の教具の使い方などが載っているので家庭でも応用できそうなものがたくさんあります。

 

「ママ、ひとりでするのを手伝ってね!」
ひとりでするのを手伝ってねの方は文字が多いものですが、敏感期やこどもの発達についても詳しく書かれており、「モンテとは何か」子育てにおいてどう活かせるかがわかる内容になっています。モンテでこどもが「変わった」というエピソードも紹介されています。

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うみ
シンプルに心のゆとりを目指す二児の母 「発達障害・自閉症児」の子育て記録