自閉症

自閉症児と脳波検査 てんかん発作がなくても検査を受けた方が良い3つの理由

うちの息子には自閉症とは別に「てんかん」があります。
先日も大きな発作を起こし、入院していました…

ある日、突然そんな発作が起こってしまうかも…
自閉症を抱えたお子さんではそんな可能性も少なくありません。

自閉症児と脳波について、検査を受けた方が良い理由も含めてまとめていきます。

自閉症児では脳波異常が多い

自閉症の子に脳波異常が見られることが多い…というのはよく知られています。
実際、自閉症のお子さんの脳波ではてんかん性異常波の出現率は高く、てんかんを発症する例も多いです。
脳波異常がある=自閉症ではないですが、自閉症児に脳波異常を認めることは非常に多いということです。

自閉症のお子さんだと、なかなか検査をするのも一苦労なのですが、自閉症は脳の障害であることからなんらかの脳波異常を持つということはなんとなく想像できます。
脳に何か決定的な所見がないかをみて、自閉症なのか、それとも何か他の要因なのか…診断をはっきりさせる場合でも脳波検査は有効です。

てんかんや脳波異常がある場合、知的障害、記憶障害、注意集中困難、情報処理速度や反応時間の遅延などの神経認知障害が生じることや、表情認知や意思決定にかかわる社会認知障害もあることが指摘されています。

脳波検査をした方が良い3つの理由

自閉症のお子さんに脳波検査を勧めたい理由は3つあります。
順番に見ていきますね。

①気付かれにくい発作の種類

てんかんの発作と言うと、恐らく「手足をぎゅーっと突っ張って歯を食いしばって痙攣する」ようなイメージを持っている方も多いと思います。
あるいは突然意識を失って後ろに倒れたり…
息子の場合はあまりはっきりとではないものの、上記のような「強直間代発作」の場合もあります。

そんなイメージが強いかもしれないのですが、実はただぼーっと意識を失うだけのようなものから口をぺちゃぺちゃする、体の一部がぴくっと動くもの、手足が震える、光が見えるといった症状まで軽い症状だけでも色々あるんです。

ぼーっとして呼びかけに応じないだけ?…とか疲れが溜まっているからかな?と思ってしまいがち。
自閉症のお子さんだと特に、「自閉症による症状だろう」と思ってしまうことも多いのではないでしょうか?

こんな症状を放っておくと、問題なのが発作であるのに気付かないまま過ごすことで、だんだん脳へのダメージが蓄積し大きな発作につながってしまうことなんです。

突然、大きな発作!となると本当に怖いと思います。
息子の小さな発作も見てきたわたしも大きな発作の時は本当に生きた心地がしないくらい怖いものです。

そして本人へのダメージも大きいだけでなく、突然倒れて大けがをしてしまうこともあるんです。

②子供の睡眠障害、実は脳波の異常が原因かも?

これも自閉症のお子さんに多い「睡眠障害」
睡眠が安定せず何度も起きてしまう、睡眠時間が異常に少ない、もしくは多い、昼夜逆転など睡眠に問題を抱える子は少なくありません。

脳波と睡眠はもちろん深い関係にあります。
うちの子が初めて脳波を撮った時、あまりの異常な波の多さに「これで睡眠障害がないんですか」と聞かれたほど。
普通は異常が多い場合ほぼほぼ睡眠にも何らかの乱れが出るんだそう。
薬を調整している今でも「寝ていても、しっかり疲れは取れていないんじゃないか」「睡眠の質は悪い」「昼間でもぼーっとしてしまう、頭がもやもやすることがある」など色々言われています。

脳波に異常がないかを見ることで睡眠障害につながる何か手掛かりが見つかる可能性もありますし、睡眠の質を見ることもできるんですね。

③知的障害とてんかんが併発する割合は75%

自閉症のお子さんの多くは知的障害も併発します。
その知的障害とてんかんを併発する割合は75%とも言われます。

知的障害のお子さんだと自分の体に何か異変があっても、それを伝えることが難しいです。
そうなると周囲が発作に気付く可能性も当然低くなり、小さな発作や脳波の異常が続くことでさらに発達の遅れが生じてしまうのです。

異常波の種類によっては発達の遅れの原因になっていたり、遅れを大きくしていたりするので脳波検査を受けることで、そういった部分へのアプローチも考えていくことができます。

もちろん、てんかんの早期発見につながることもあり、てんかんであれば治療をしていくことができます。

息子が脳波検査を受けたきっかけ

息子はてんかんの発作が出る前、そう発症前に脳波検査を受けていました。
それもガチガチのロング脳波(長時間脳波:昼間のうちに機械を付けて睡眠時から朝までの脳波を撮ります)

そんな検査を発作もないのに受けた理由は2つ。

  • 知り合いのお子さんが寝付くときに「ぴくぴく動く」この動作があって脳波を調べたところ、異常が見つかり将来発作が起きる可能性が高いと指摘されたこと
  • 渡米するのに脳波検査結果が必要だった

息子もこの「ぴくぴく」が結構ありました。
てんかんのない普通の子でもぴくつきは見られますが、息子の場合割と気になるくらいありまして、まずてんかん専門の病院に電話で相談しました。

そこで色々話すうちに「てんかんリスクが高いです」とのことで検査の予約をしました。
うちの場合は特に紹介状などもなく、発作もない、ただ自閉症の診断があるだけという状態でそのまますんなり予約が取れました。

場合によっては紹介状が必要になることもあると思いますので、病院や主治医に確認してみてくださいね。

脳波検査ってどんなことをするの?

脳波検査ですが、眠くなるお薬(睡眠導入剤)を使って眠らせて検査をすることが多いです。
あまーいシロップで眠らせるやつですね。
うちの息子も聴力検査の時やMRIではあのシロップを使いました。
お薬を飲んで頭に電極を付けて睡眠時の脳波を撮っていきます。
病院によっては寝不足状態で来てもらって、電極を付けてから眠らせることもあるようです。

うちの息子は毎回、前日の昼間から機械を付けて脳波を撮り始め、そのまま夜寝て朝起きるまでを撮ります。

できれば、起きている時と睡眠時の両方の脳波を撮って違いも見た方がいいのではないかと思います。
どの子もそうらしいのですが、寝ているときの脳波の方が高い波が多く、乱れやすいんだそうです。
うちの息子は昼間もひどいですが夜はさらにひどい…
これでは脳が休める時はあるのか?という状態のようです。
違いをみたり、少しでも長い時間撮ることでてんかん波が見つかるかもしれませんし、長時間脳波を撮ることをおすすめします。

脳波検査中は脳波室でカメラで映像も撮りながら検査をするので、お子さんは背中に背負ったリュックの中に機械を入れてその機械と別の機械がコードでつながれている状態です。

動ける範囲も制限されますし、カメラで様子を撮影しているので基本はベッドの上にいてもらうことになります。
トイレの時や気分転換に外へ出る時はつないでいるコードを一旦外すことができますがその間は脳波は撮れません。

夜間は撮影していることもあり、消灯できないことがほとんどです。
たまに夜間対応のカメラで撮ることがありますが、数が少ないので明るい中寝るということは頭に入れておいた方がいいかもしれませんね。

正直、最初の検査はすっごく大変でした。
でもそれよりも撮っておいて良かったという気持ちの方が大きいです。

終わりに

初めに書いたように、ある日突然発作が起きるのは怖いものです。

うちの息子は発症の7ヶ月前に初の脳波検査(長時間)をしており、「てんかんリスクあり」と言われていました。
そのため、ほんの少しでしたが脳波の異常によって起こることや、てんかんがどんなものなのか、何を気を付ければ良いのかを知っておくことができました。

睡眠不足にさせないのはもちろん、気圧の変化にも敏感になりましたし、寝入りばなに発作が起こりやすいことから、気を付けて見ていました。

小さな発作を知って、溜め込んでいないかどうか怪しい動きがあれば動画に撮って都度、主治医に相談しています。

こうした準備ができているかどうか、お子さんの困っていることはもしかしたら脳波の異常によってもたらされているのではないか?と知ることで対応も変わってきます。

自閉症のお子さん、特に自閉度が重度・知的が重度というお子さんは発作がなくとも一度は検査を受けておいた方が安心かもしれません。
小学校に上がる頃や思春期の頃など、急激に成長する時期やホルモンの変化があるような時は要注意です。
ぜひ、一度主治医や専門医に相談してみてくださいね。

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うみ
シンプルに心のゆとりを目指す二児の母 「発達障害・自閉症児」の子育て記録