おうち療育

家庭内療育「マッチング」のやり方&その効果がすごすぎる理由

療育でよく行われているマッチング

息子もまだまだマッチングは続けています。

一見、「え?こんなことで伸びるの?」と思うかもしれませんが、目と手を一緒に使うことでぐんぐん脳を刺激して回路をつなげていきます。

意外と奥が深いんですよ。

そんな療育の基本とも言えるマッチングを家庭でやってみよう!というお話。

マッチングとは??

マッチングとは、基本は同じ絵カードを2枚ずつ用意して一枚の絵カードを並べ、絵カードのところに同じ絵カードを置くというシンプルなもの。

最初は手を添えて手伝ってあげてもいいです。

同じ絵カード同士を合わせたら「同じ」とか「一緒」と言って「すごいね~!!できたね~」とすかさずオーバーリアクションw

強化子を用意してあげてもいいです。(←犬のしつけのようだと嫌う人もいますが、子どもにとってわかりやすいんです。「誰のため」かをまず考えます)

強化子についてはこちらで詳しく書いてます

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「できた!」で終われるようサポートしながら楽しく行いましょう。

マッチングの種類

マッチングにはいくつか種類があります。

  • 絵カードと絵カード
  • 絵カードと写真
  • 絵カードと実物(2D-3D)
  • 実物と実物(3D-3D)
  • 絵カードと文字

絵カードと絵カードを合わせるマッチングのほかにも、例えば絵カードがリンゴなら「リンゴの絵カードとリンゴの写真」「リンゴの絵カードと本物のリンゴ」「絵カードと”りんご”という文字の書かれたカード」という風にいくつか段階を追ってレベルを上げていくことができます。

 

応用では他にも…こんなやり方があります。

  • 同じ名前だけどちょっと違うもの(例えば青いコップと赤いコップなど)のマッチング
  • 色を合わせていく色合わせのマッチング
  • 数字のマッチング
  • 形のマッチング

色合わせのマッチングはカードでもいいですし、

  • 赤で〇を紙に描いて赤丸のシールを上に貼る
  • ホワイトボードに赤丸のシールを貼ってその上に赤い丸のマグネットを重ねる

なんていう方法もあります。色は何種類か用意してくださいね。

数字のマッチングは「数字とドッツのようなカード」でもいいですし、「ドッツとドッツ」「数字と数字」でもいいと思います。

◆ちなみにドッツのカードは百均の丸いシールがたくさん入ってるものと厚紙でかんたんに作成できますよ。

9歳息子は異形マッチングとも呼ばれる絵カードと文字の組み合わせでマッチングを続けています。

文字は読めないのですが文字を「絵」や「形」として捉えていてマッチング自体はスムーズにできてしまう…というところ

同時進行でひらがなの勉強もしてはいるので文字として認知していってくれたらいいな~と呑気に思ってます。

ゆくゆくはマッチングから書字へ……となると思います。

マッチングで「同じ」を教える

マッチングをすることでまずは「同じ」という概念を教えていくのですが、これが「絵カードと絵カード」では同じがわかるようになっても「絵カードと実物」が結びつかないなんてことはよくあります。

なんとも自閉っ子らしいですよね。

そういった微妙に違うけど、同じなんだよという概念を丁寧に教えていきます。

知っておきたいマッチングの効果

最近ではマッチングのアプリなんかもあって、ちょっとした時間潰しなんかに利用するにはとてもいいものだと思うのですが、マッチングはできれば「手と目」をしっかりと使って行ってほしいんです。

実は「同じ」を教えるということでも使われるマッチングですが、療育の基本とも言えるであろう理由がちゃんとあるんです。それが「感覚ルートをつなげる」ということ。

マッチングでは目と手を同時に動かしていくことで視覚ルートと運動ルートをつなげていきます。

ArtsyBee / Pixabay

脳の中の話。脳を上と下とで分けて上・中・下の脳とすると

  • 上の脳・・・理性、行動や思考など=意識レベルが高い
  • 中の脳・・・体幹・姿勢の維持
  • 下の脳・・・生命維持や視覚、聴覚の処理=意識レベルが低い

ということで、上の脳が下の脳を制御することができると言われているのですが、常同行動など無意識下での行動が多い自閉症児は下の脳にいる時間が長いんだそうです。

そこで下の脳から上の脳への回路をつなげていくのに良いとされているのがマッチング

上の脳への回路をいかに多く、そして長くつなぐか。

脳をぐんぐん刺激して上の脳にいられる時間(いわゆる脳を使っている時間)を長くしていこうということなんです。

 

ちなみに一番上の「高度な状態」である脳へいけるのは自閉症児の場合20秒に1回0.5秒と言われているそうで、この瞬間を見極めてぴったりハマれば、その子にとって高度な課題もこなしたり回数をこなしたりできるらしい。

なので、うちの息子も担当の心理士さん曰くぴったりハマった時にはすごい集中力でマッチングなどもかなりの枚数を正確にこなせるとのこと。

でも的確に判断できず課題を出した時には明らかに違いますと。

こういう時は結構下の脳にいて常同行動が出ていたりすることも多いです。

 

マッチングを続けることで視覚ルートと運動ルートをつなげ、感覚を統合させる結果、常同行動を減らしていくことにもつながるんだそうです。

マッチング→模写→書字へ

今はマッチングや模写の段階ですが、そこから書字へ持っていくのが目標です。

そこまでいければ自然と回路をつないでいる時間が長くなり「常同行動や今困っていることがだいぶ減ってきますよ~」と息子担当の心理士さんからは言われています。

マッチングで遊ぼう

家庭では自分で同じ絵のカードを作ってラミネートして…という方法でもいいです(わたしはせっせと作りました…今はそのマッチングカードは学校に提供しました)

でも、なかなかつくる時間も無いし…大変だし…という場合、マッチングカード・神経衰弱(メモリーゲーム)のカードを使うという手があります!

真ん中のトーマスの絵合わせは息子のお気に入りですね。

お子さんの前にいくつか並べて、パパ・ママがその中の1つのカードを見せて「同じのちょうだい」とやってみたり、それが難しければ手を取って「同じ!」と合わせていってもいいですし。

家の中での遊びなのでコミュニケーションの一環です。

「THEお勉強」にならず楽しめる程度で大丈夫です。

終わりに

なんだか脳のところでは小難しい話になってしまいましたが…

マッチング=「同じ」の概念を教えるという、ただそれだけではないことが伝わったでしょうか?

わたしも息子が小さいころからマッチングを知っていたし、息子は実際にどこへ行ってもマッチングは課題としてありました。

今の息子担当の心理士さんが丁寧に解説をしてくれたおかげでなるほど~と思いましたし、これは知らない人も多いのでは?とずっと思っていたのでシェアしてみました。

お子さんと遊びながらでもできるので楽しく(おうち療育ではこれが一番大事!)やってみてくださいね。

 

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うみ
シンプルに心のゆとりを目指す二児の母 「発達障害・自閉症児」の子育て記録